• PROJECT STORY.01火力発電所建設工事

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PROJECT STORY.01火力発電所建設工事

四国初。前例のない
一大プロジェクトへの挑戦。

四国に
新たな発電エネルギーを。

LNG(液化天然ガス)とは、燃やしても窒素酸化物の発生が少なく硫黄硫化物が発生しない、環境負荷の少ない燃料である。また、石油に比べて発電単価の安いエネルギーを作ることも可能。燃費のいいクリーンなエネルギーとして、近年注目を浴びている。
平成16年1月。四国電力は、四国初のLNGコンバインドサイクル発電設備を坂出発電所の既設設備にかえてリプレースすることを決定した。それにともない、四電エンジニアリングも計画段階から参加。四国電力グループの一員としてLNG関連設備の建設に携わった。大規模なプラント設備は、三カ所に分かれた。
輸送してきたLNGを貯蔵するLNG基地の建設は機械部のA氏らが担当。メーカーの下で現場の据え付け工事を行った。基地と発電所を結ぶガス導管建設は、同じく機械部のB氏らが担当。これは四電エンジニアリングの元請工事であった。そして、坂出発電所1号リプレースは、C氏らが担った。これは、三菱重工業と四電エンジニアリングが共同体となって行った工事である。機械設備プロジェクトとしては、全国でも類を見ない「共同企業体(JV)」という形態での実施となった。
「久しぶりの建設プロジェクトということで、みんなの表情にも気合いが見受けられたように思います」と当時を振り返りながら、プロジェクトを統括したグループ長は言う。

山積する問題。それぞれの試練。

ただ、問題は山積していた。
LNGというものがどんな性質をもっているのか、どういう設備でなければならないのか。基地建設、ガス導管建設、坂出発電所1号機リプレースとそれぞれの現場で、事前の調査や研究が行われた。LNGはマイナス160度という極低温の液体である。
「これまでそういった特殊なものを扱ったことはなかったので、新しい専門知識や技術の習得に苦労した」と話すのは、基地建設に携わったA氏。社内に極低温の知識・技術等に精通している人間が少ないため、客先・メーカーなどの指導を受けて技術を習得していった。

また一方、ガス導管の建設に携わったB氏は、工事着工前から電気工作物の溶接部に関する民間製品認証取得に向けた情報収集を始めていた。
ガス導管の溶接をしていく際、そこには同時に検査が付きまとう。その検査方法を法律から勉強したという。
「会社として認証を取るにあたって、新たに社内規格を制定しなければなりませんでした」。
規格作りから始まり、社内の体制を整えたうえでようやく民間製品認証を取得した。

プロジェクトの本格始動。
手探りでの挑戦が続く。

万全を期して、工事着工の時はやってきた。平成19年8月、坂出発電所内に「四電エンジニアリング坂出 LNG 建設所」を設置。本格的に始動した。
LNG基地の建設やガス導管の建設など、未知のものを扱う建設の難しさは想像に難くない。「慣れない工事。しかも建設工程の関係で、事務所に寝泊まりする人もいた」と話すのはLNG 基地を担当したA氏。
それは、ガス導管工事においても同様だった。四国電力として初めての高圧導管である。しかも、基地から坂出発電所までのガス導管は4.8km。付近には人が頻繁に出入りする運動公園などがあった。夜間工事を行い、通行の邪魔にならないように時期や工程には気を配った。

それぞれの想いを繋げる
最後の溶接作業へ。

坂出LNG基地や坂出発電所1号機リプレースの試運転に先立って、ガス導管を完成させる必要がある。
平成21年の秋、B氏は最後の溶接をしていた。「これで全てが繋がる!」・・・
20ヶ月に及ぶガス導管工事も完成が目前に迫っていた。ガス導管工事は、道路を掘って設置して埋めれば、完成後、人の目にふれることはない。最後の記念に、と誰が言い出したか、メンバー全員で集合写真を撮ることになった。どこか誇らしげに、汗にまみれた顔を笑顔で彩った。最後の耐圧試験を終え、ガス導管工事も無事終了した。

困難に立ち向かい、
乗り越えた先の忘れられない瞬間。

C氏の担当した坂出発電所1号機リプレースは、前者とは異なる問題に直面していた。既設の1号機を撤去したあとのリプレースである。
そのため、周辺には稼働中の設備・機器があり、近接地の地中には2,3,4号機の循環水管も埋設されていた。決して、それら設備を損傷してはならない。緊張感のなかで、作業は続けられた。また、共同企業体(JV)での事業は、土木建築、機械、電気、計装各部門、及び設計、製作、工事各部所が複雑に関係しあって行なわれる共同作業である。「自分たちの仕事を全うするために、工程問題などでぶつかりあうこともあった」とC氏は当時を振り返る。ただ、「据付工事、各種検査が終了し、試運転段階の初着火時。初めてガスタービンに火が入り回り始めた時のしびれるような感動は忘れられない」とも語った。
全ての苦労が報われた瞬間だったのかもしれない。立場の違う面々も、それぞれにその場で小さくガッツポーズをしていた。

平成22年3月。LNG基地は完成した。そして、8月坂出発電所1号機リプレースも営業運転を開始した。坂出市番の州の何も無かった場所に、巨大な設備が現れた。皆、その光景を見ながら、3年間を振り返っていた。作業員のピークは、一日に400名。四電エンジニアリングの機械部門として携わったのは26名。少数精鋭のメンバーたちが、果敢に挑んだ軌跡である。

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PROJECT STORY.02風力発電所建設工事

PROJECT STORY.02風力発電所建設工事

高さ100m以上、巨大な
風車建設に懸けた想い。

四電エンジニアリング
100%子会社
風力発電株式会社」

四電エンジニアリングには、風車・太陽光などの再生可能エネルギーに関する建設工事部門として、専属のグループがあり、これまでも全国各地の建設工事に携わってきた。
今回紹介する風力発電所建設工事は、四電エンジンニアリングの100%子会社である頴娃風力発電株式会社の事業である。
頴娃風力発電所は、鹿児島県南九州市頴娃町の山間部に位置する。周辺には、開聞岳や指宿温泉など全国的に有名な観光地が存在する場所だ。
プロジェクトの計画は、平成18年8月にスタートした。
四電エンジニアリングが、これまで培ってきた豊富な経験をもとにプランを提案。風車7基のウィンドファームが作られることとなった。現地調査をもとに、基本設計や事業の採算性について検討が始まった。まずは、現地の風を知るところから始まる。その場所における、月ごとの風向きや風量を測定するのだ。期間は1年間。そして、集積したデータをもとに、1年間の発電量を予測。事業としての採算性を検討し、クリアした。もちろん、地元住民への説明会も実施。同時に風車基礎の大臣認定も取得した。また、この地域は雨の多いところであったため、工期スケジュールは綿密に計画した。調査・検討に費やした時間は、約3年。綿密な事業計画を経て、ようやく工事着工となる。

現場に住みいろんな人と
出会えるのもこの仕事の魅力。

平成21年3月。建設予定地にひとり向かったD氏。一度現場に入ると、約2年は帰れない。もちろん、寂しさもある。ただ、D氏は言う。
「現場に住み、いろんな人と出会えるのも、この仕事の魅力だ」と。
工事はまず、進入路を作るための土木作業から始まった。
次に、風車組み立てのための敷地 2000㎡を確保し、配・送電線の工事にかかる。
統括をしているD氏は、全ての現場をチェックした。問題が浮上したのは、風車の輸送工事にかかっていたときだった。地元住民から騒音苦情が出たのだ。巨大な風車は、分割してパーツごとに運ぶしかない。大型の特殊トレーラーで運ぶ必要があったため、交通量の少ない夜間輸送にしたことが裏目に出た。「とにかく頭を下げるしかなかった」と当時を振り返る。
「日ごろから地元関係者と話したり、情報収集には気を配りましたね」と語るD氏。工事期間中は風車置き場や、公道の夜間輸送、工事車両の走行など、関係箇所への協力が不可欠であった。また、風車の基礎は1カ所あたり500~600㎡ものコンクリートを必要とする。それを7つ作らなければならない。しかもコンクリートは生ものである。工場を出荷してから所定の時間以内に作業を終えなければならない時間との戦いのなかで、D氏たちは必死で働いた。

巨大な羽根を、地上65mの上空へ。
約2年に及ぶ
プロジェクトの総仕上げ。

そしてついに、風車の羽根を取り付けるときがきた。1枚の羽根の長さは約40m。慎重に上げても、風が吹いてきては、取り付け作業ができない。
気圧の変化や風向きを捉え、風を読む。
「今だ!」
D氏の指示で、羽根が65m上空へ吊りあげられる。そうして、ゆっくりと一枚一枚の羽根が着実に取り付けられていった。すべての取り付け工事が完了し、風をとらえた風車が勢いよく回転した。「あの瞬間は言葉にできないほど。達成感を感じる瞬間ですね」とD氏は語った。
平成22年8月完成。約2年の工事は終了した。

工事完了から2年。地元に帰ってきたD氏は、今も鹿児島頴娃町の人たちと交流があるという。
「第二のふるさとですかね」と話してくれた。また、鹿児島でそびえる風車については、「どこか、わが子を置いてきたような気持ちになって…。頴娃町の天気が荒れると心配になりますね」と照れくさそうに笑った。現在、頴娃風力発電所のウィンドファームでは、その後新たに1機増設され、計8基の風車が、風を受けて、回転している。そして、九州電力にクリーンなエネルギーを供給し続けている。

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